第65回日本定位・機能神経外科学会
会長 内山 卓也
(近畿大学 医学部 脳神経外科 講師)
謹啓
時下ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。この度、2026年2月6日から7日において、第65回日本定位・機能神経外科学会を大阪国際会議場にて開催させて頂くことになりました、近畿大学医学部脳神経外科の内山卓也です。
長い伝統のある本学会でありますが、近畿大学医学部脳神経外科教室としては第33回(1994年)井奥匡彦先生、第44回(2005年)に種子田 護先生、第53回(2014年)加藤天美先生が本学会を開催し、今回で4回目の開催となり大変光栄に存じており、また近畿大学の伝統を守れたことを誇りに感じております。今回の学会では近畿大学脳神経外科主任教授の髙橋 淳先生に副会長を引き受けていただき、「オール近大」で運営いたします。
今回の学会のテーマは“守・破・離”といたしました。大阪・堺の豪商で茶人でもある千利休の言葉であり、茶道・武道などの日本文化が発展、進化するための基礎となっている思想で、そのプロセスを「守」「破」「離」の3段階で表しています。教わった型を徹底的に「守る」ところから修業が始まり、修業・鍛錬を積み、その型を身につけた者は、他流派の型なども含めそれらと自分とを照らし合わせて研究することにより、自分に合ったより良いと思われる型を模索し試すことで既存の型を「破る」ことができる。かつて教わった型と自分自身で見出した型の双方に精通しその上に立脚した個人は自分自身とその技についてよく理解しているため既存の型に囚われることなく、型から「離れ」自在となることができる。いわゆる創造であります。
伝統ある日本定位・機能神経外科学会の歴史とこれからの発展、創造につなげるとの思いで,このテーマにいたしました。 定位機能神経外科学の基礎を先人から学んでいただき、今まさにご活躍されている先生方の技術を披露していただき、そして未来につながる、ワクワクとした研究・治療成果を発表、ディスカッションしていただきたいと思います。
近畿大学医学部及び大学病院は、開学以来の大阪狭山市を離れ、本年11月に堺市に移転いたします。ポスターは、我々の近畿大学医学部のある大阪和泉・堺から世界遺産である仁徳天皇陵越しに見える大阪平野と、旧堺港にある日本最古の一つである木製灯台、千利休屋敷跡を描き、歴史と伝統に支えられ、広い世界を見つめているイメージで作成しました。近畿大学医学部脳神経外科医局員一同で開催に向け努力して参ります。是非関西・大阪の地にお集まりいただき、熱い議論の後には、懇親の場にて美味しい酒と我々の大学のシンボルでもある近大マグロを是非堪能していただけたらと思います。多くの皆様の参加を心よりお待ちしております。
謹白
© 2025 The 65th Annual Meeting of the Japan Society for Stereotactic and Functional Neurosurgery